まずは自分にできるところから。フードロスがない店を作る

2月 2, 2019

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こんにちは、あやかです。チキンバーガー屋さんがオープンしてからあっという間に4ヶ月。チキンバーガー屋さんをオープンする際に、わたしたちが気をつけたのが「フードロス」問題です。言葉の定義は国や団体によっても違うようですが、本ブログでは「フードロス=作りすぎ、売れ残りによる食料の廃棄」と定義づけます。今回はチキンバーガー屋さんでフードロスをなくすために取り組んでいることについて書いていきます。

フードロスとは

冒頭にも書いたように、本ブログでは「フードロス=作りすぎ、売れ残りによる食料の廃棄」と定義づけます。一般的な定義も以下の通り。

フードロスとは、人が食べるためにつくられた食料が、失われたり捨てられたりしてしまうことを指します。食べ物は、生産されてから私たちの口の中に入って消費されるまで、農場や漁場、貯蔵施設、食品加工工場、スーパーやコンビニ、そしてレストランや家庭など、様々な場所を川を下るように旅していきますが(この流れを、経済の言葉でサプライチェーンといいます)、その途中で、まだ食べられるにも関わらず、様々な理由から失われたり、捨てられたりしてしまいます。

(フードロスプロジェクトより引用) http://foodlosschallenge.com/

飲食店においてのフードロスは主にこの二つかな。

  • 売れ残った食料(商品)
  • 使われずに賞味期限切れ、腐敗した食料

フードロスを出さない店作り

お店をオープンする際に、私たちが絶対にしたくないと思っていたのが「食料品を捨てる(フードロスが起きる)こと」。お店の席数は7。席数だけで見ると、大きなお店よりはフードロスが起こりにくいと思います。ただし、店の周りに住居、公共の交通手段がないのでお客さんの数は読みにくい、という問題がありました。ではどうしたか。3つの視点から考えました。

  • 保存の効くものを使う、作る、提供する
  • 残っても自分たちで食べれる物を作る、提供する
  • 残っても自分たちで食べれる量を仕込む

なんてことはないですが、これに気をつけてメニューやお店の仕組みを作っていきました。

残っても自分たちで食べれる物を作る、提供する

私たち夫婦は、牛肉と豚肉をあまり好んで食べません。鶏肉は食べるので、自らをチキンタリアン(造語)と名乗っています(詳しくはポッドキャストで)。

保存の効くものを使う、作る、提供する

フードロスと同じくらい気をつけたのが、化学調味料や保存料的なものを使わずにメニュー開発をするということ。この辺りは、私が大学で学んだことが多少なりとも活かされています(微生物学、衛生学、加工学…)。化学調味料を使わずに保存が効くものをつくるために考えたのが、2つ。

1. 加工して保存する(保存食を作る)
これは昔から世界中でやられてきたことですね。何かに漬け込むことで、食品を腐敗させる菌が繁殖しない環境を作ります。チキンは自家製の照り焼きタレに漬け込む。付け合わせとソースはピクルスに。ドリンクは、フルーツを糖に漬け込んだ酵素ドリンクを提供しています。これで少なくとも1週間は保存が効くメニューができます。

2. 無添加のものを急速冷凍したもの使う
バンズは、”保存料、着色料なしの無添加バンズ(しかもめちゃ美味い)”を急速冷凍したものを取り寄せ。これは本当にラッキーでした!とにかくめちゃくちゃおいしいんです!!バンズ目当てでいらっしゃるお客さんもいるくらい。ポテトも冷凍のものを使っています。こちらも添加物が少なくて(いも、油、ブドウ糖、酢酸Na*)、かつ一番美味しかったものを選んでいます。
無添加で冷凍でおいしい。これを見つけるのが鍵でした。
*酢酸Naは今のところ食べても問題ないとされている添加物です
(参考:https://toxnet.nlm.nih.gov/cgi-bin/sis/search2/r?dbs+hsdb:@term+@rn+@rel+127-09-3

他に使ってるものとしては、レタスとトマト、玉ねぎですかね。この二つは
「新鮮なものを買う、切ったものはその日のうちに食べる」
この二つのルールで乗り切れています。幸い千葉は農家も直売所も多いので、その日採れた野菜を手に入れやすいのです。

残っても自分たちで食べれる量を仕込む

メニューが決まったところで、次に悩むのが「仕込み量」。完全予約制も考えたのですが、いきなり無名(しかも人通りない場所)の飲食店で完全予約制というのは現実的ではありませんよね。なので、「予約個数分+○個」というルールで仕込み数を決めています。○個の部分は自分たちが1週間で食べきれる量です。具体的な量も書いておくと、予約がない日は12〜15個分仕込んでいます。減ったらまた仕入れ、仕込み直す、という形です。買い物の頻度は高くなりますが、フードロスが起きるよりはストレスがないので、チキンバーガー屋さんではこの方式を採用しています。
前述したように、仕込みで切ったトマトとレタス、玉ねぎは翌日以降はお店では出さず、夜ごはんか朝ごはんにしています。チキンも残った分は食べています。鶏肉のレパートリーがめちゃくちゃ増えました(笑)。
(※自己消費分は帳簿につけてますよ〜面倒ですけどね…)

フードロス、今の所なし

3つとも当たり前で、なんてことはないことですが、この方式でチキンバーガー屋さんのフードロスはゼロ。もちろんお客さんがお店にきてくれているから成り立っていることでもあります。こんな人通りのないお店を見つけてくれるお客さんにはいつも感謝の気持ちでいっぱいです。

事前予約を増やす

ありがたいことに、完売日が増えてきました!!でも、完売後に来たお客様には悲しい思いをさせてしまいます。お店とても、売り上げ、新しいお客さんを失うことになります。
そこで、お客さんには事前予約をおすすめ(お願い)しています。お客さんには手間をかけさせることになるのですが…。本当にありがたいことに、最近は事前予約してくださる方が増えてきているんです!(もちろん予約なしでいらっしゃるお客さんも大事な存在ですよ!)ちょっとした手間はかかるけども、事前予約って、すごく良い仕組みだな〜と実感しています。フードロスからずれるけど、事前予約って「今日は〇〇さんに会える!」というワクワク感を味わえるのも嬉しいんです!
事前予約を増やして、フードロスをなくす。
この仕組みをもっと大きくするために「予約してでも食べたい」と思ってもらえるようなお店づくりにもっともっと励んでいきます(^^)

最後に、フードロスをなくすためにできることは、まだまだたくさんあると思います。まずは自分のできる範囲で、自分のお店から。小さいことだけど、こつこつやっていきたいと思います。世界からすこしでもフードロスがなくなりますように。

<チキンバーガー屋さんではスポンサーを募集しています>

チキンバーガー屋さん、にしだけを応援してくださる”スポンサー”を募集しています!スポンサーになる方法は2つです。スポンサー料は一口500円〜です。
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おかげさまでスポンサーが130人を超えました!!

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